Affinity Designerで作成したデザインをAfter Effectsでプロ並みに活用するための、PSDの活用術をご紹介します。
Affinity Designerでグラデーション、グレイン、ピクセルベースのブラシを使うことに夢中になったところで、Affinity DesignerからPhotoshop(PSD)ファイルをエクスポートしてAfter Effectsで使用する際の上級テクニックを見てみましょう。 エプロンをつけて、さあ調理を始めましょう。
ヒント1:透明性
Affinity Designerでは、レイヤーの不透明度を調整する場所が2つあります。 カラーパネルの不透明度スライダを使用するか、レイヤーの不透明度を設定します。 カラー用の不透明度スライダはAfter Effectsでは無視されます。 したがって、レイヤーの不透明度のみを使用します。
グラデーションツールでグラデーションを作成する場合、色の不透明度スライダを使用しても悪影響はありません。
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ヒント2:コンポジションコンソリデーション
Affinity Designerでは、各グループ/レイヤーがAfter Effectsの内部でコンポジションとなります。 そのため、複数のグループ/レイヤーが互いに入れ子になっていると、After Effectsのプリコンポジションは少し深くなります。 入れ子のレイヤー数が多いプロジェクトでは、After Effectsの性能が低下することがあります。
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ヒント3:統合する
複数のグループ/レイヤーから構成され、After Effects内で1つのオブジェクトとしてアニメーションされる要素に対して、グループ/レイヤーを統合することができます。 After Effects内でグループ/レイヤーを1つに統合するには、対象のグループ/レイヤーを選択して、効果パネルのガウスぼかしのチェックボックスをクリックします。 チェックボックスをクリックしただけでは、実際にはグループ/レイヤーにぼかしはかかりません。は、PSDファイルへのエクスポート時に、Affinity Designerがグループ/レイヤーから1つのレイヤーを作成するように強制します。
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ヒント4:自動クロッププリコンプ
メインコンプが複数のプレコンプで構成されている場合、プレコンプはメインコンプの寸法となります。 メインコンプと同じサイズのバウンディングボックスを持つ小さなエレメントは、アニメーションの際にイライラさせることがあります。
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メインカンプ内のレイヤーの位置に影響を与えずに、すべてのプレコンプをプレコンプアセットの寸法に一度にトリミングするには、aescripts.com の "pt_CropPrecomps" というスクリプトを使います。 これをメインカンプで実行すると、メインカンプ内のすべてのプレコンプをトリミングします。 トリミングしたカンプをプレコンプアセットより大きくしたい場合は、縁取りを追加するオプションも用意されています。
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ヒント5:編集のしやすさを保つ
前回は、PSDプリセット「PSD (Final Cut Pro X)」を使用しました。 このプリセットを使用する場合、「すべてのレイヤーをラスタライズ」にチェックが入っており、Affinity Designerは強制的にレイヤーの精度を保持します。 After Effectsでよりコントロールするには、編集性を保持するために異なるプロパティを選択することが可能です。
エクスポート設定の「その他」ボタンをクリックし、「すべてのレイヤーをラスタライズする」のチェックを外します。 チェックを外すことで、特定の要素タイプについて編集可能性を維持するオプションがあります。
After EffectsのPSD書き出しファイルのワークフロー
After Effectsでの作業に適用されるオプションを見てみましょう。
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成績優秀者
通常、グラデーションはAfter Effectsで編集できないため、「精度を維持する」のままが最適です。 また、Affinity DesignerとAfter Effectsの間でグラデーションが完全に保持されない場合があります。 ここでは、「編集可能性を維持する」に変更することが有効な特殊ケースを説明します。
ADJUSTMENTS
Illustratorとは異なるAffinity Designerの大きな特徴のひとつが、調整レイヤーです。 Affinity Designer内の調整レイヤーをそのままAfter Effectsに書き出すことができるため、After Effects上で調整レイヤーを微調整することで、将来起こりうる変更に対応することができます。
After EffectsでサポートされているAffinity Designerの調整レイヤーは以下の通りです。
- レベル
- HSLシフト
- リカラー
- ブラック&ホワイト
- 輝度・コントラスト
- ポスタライズ
- バイブレーション
- 露出度
- しきい値
- カーブ
- セレクティブカラー
- カラーバランス
- インバート
- フォトフィルター
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調整レイヤーや転送モードを持つレイヤーをグループ/レイヤーに配置した場合、After Effectsのカンプの崩壊変換を必ずオンにしてください。 そうしないと、メインカンプで調整レイヤーや転送モードが無視されてしまい、作品の印象が大きく変わってしまうことがあるからです。
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レイヤーエフェクト
Photoshopにレイヤースタイルがあるように、Affinity Designerにもレイヤースタイルがあり、Affinity DesignerからPSDを読み込むと、After Effectsのネイティブレイヤースタイルとしてアニメーション化し、より柔軟にアセットを扱えるようになるのです。
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レイヤースタイルを適用する場合、グループ/レイヤーではなくオブジェクトに適用してください。 グループ/レイヤーに適用したレイヤースタイルは、After Effectsでは無視されます。これは、レイヤースタイルをコンポジションに適用できないためです。
レイヤー効果の編集可能性を保持することで、After Effectsにレイヤーの塗りの強さを制御するコントロールが追加され、レイヤースタイルの不透明度に影響を与えることなく、レイヤーの不透明度を調整できるようになるという特典もあります。
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LINES
線を編集可能にすることで、各オブジェクトの輪郭をマスクで表現することができます。 したがって、Affinity Designerでストロークを作成し、After Effectsでマスクに変換することができます。 ちょっとした工夫で、アセットをデザインしながら、パスに沿ったオブジェクトを明らかにしたり、アニメーションさせるためのマスクを作成することができます。
注:アートワークにグラデーションが適用されている場合、マスクを生成するためには、編集可能性を維持するためにグラデーションを変更する必要があります。
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最後に、先ほどの「書き出しペルソナ」を忘れてはいけません。 すべてのレイヤーをPSDファイルで書き出す必要はありません。 ラスターファイルとベクターファイルを組み合わせて書き出す設定にするのもよいでしょう。
Affinity DesignerとAfter Effectsのワークフローは完璧ではなく、あくまでAffinity Designerは想像力を形にするためのツールです。 時とともに、Affinity DesignerとAfter Effectsのワークフローがより透明になっていけばと願っています。
しかし、After Effectsでのモーショングラフィックス制作のために、ワークフローを少し変えただけで、Affinity Designerを使いこなせなくなるようなことはないでしょう。
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Affinity DesignerからAfter Effectsへの移行シリーズを全てご覧になりたい方は、Affinity DesignerとAfter Effectsのワークフローに関する残り4つの記事をご覧ください。
- モーションデザインにIllustratorではなくAffinity Designerを使用する理由
- Affinity DesignerのベクターファイルをAfter Effects用に保存する方法
- Affinity DesignerのファイルをAfter Effectsに送るための5つのヒント
- Affinity DesignerからAfter EffectsへPSDファイルを保存する。